2006年12月23日
香港登山 ウィルソントレイル ルート3〜4 no2
ウィルソントレイル ルート3を走破し、英国軍のトーチカも占領し、いよいよ難関のルート4に突入だ。
ルート4 『井欄樹〜沙田坳』8.0キロメートル 3時間 難易度3
トンネルをくぐり左手から地上にあがると、いきなり二股に道は分かれるが右手に進む、
そして、公園が出てきたら手前の細い道を左折だ。この付近は住宅地で道がわかりにくい。注意して進もう。
そして、住宅地が終わると、道標がありまた山道の始まりだ。ここで昼食をとることにした。ちょうど時間は12時だった。大日本愛好党のS氏とサンドィッチを食べていると、蚊の大群に襲われた。いっぺんに5箇所以上、刺された。トレイルのところどころに、『デング熱に注意』の看板が出ているのでS氏は、真剣に蚊を『こんちきしょう!ちゃんころ!』と叫びながら殺していた。
昼食もそこそこに、蚊の大群がいる場所から逃げるように次の攻撃目標である大藍湖に向けて出発した。木々が生い茂った山道のアップダウンが続く、あまり道が整備されていないので、すべらないように気をつけた。標距柱35に簡易休憩所があったので、5分ほど休んだ。
そこからは、引水道の右側の平坦な道を大藍湖村に向けて歩いた。つかの間のらくちんな行軍だ。
途中、右手に犬が数百匹も収容されている施設が右手に現れた。S氏は金網によじ登り、犬に向かって吠えていた。『敵の軍用犬かもしれないぞ!』と叫んでいた。どうやら犬の訓練所(西貢寵物康楽中心)のようだ。しかし犬の吠える声がうるさい。山奥なので問題なさそうだが、、
大藍湖村の先には標距柱36の先に、小さな道標があるが、引水道にかかる小さな橋を左側に渡る。ここもわかりにくいが、直進してしまうとコースをはずれてしまう。
しばらくは、木々に覆われた石段を上がる。そのうち木々もなくなり強い日差しを受けながらの辛い石段の連続だ。
標距柱38付近からの眺めは最高だ。真下に白沙灣が一望できる。右手には、標高604メートルの黄牛山(WEST BUFFALO HILL)が綺麗に見えた。(動画参照)
しかし、石段はまだまだ続く、左右には遮るものがなく時々休憩しながらの眺めは最高だ。途中山頂のような場所に出るが、ここはまだ山頂ではない。その先にやっと東洋山が見えてきた。
左手には、標高577メートルの大老山も見えてくる。山々は秋の装いだ。
標距柱39の先で、ウィルソントレイルの正式の道は東洋山の左側を通り抜けるのだが、S氏は東洋山の山頂に敵軍が潜んでいる可能性があると、攻撃目標を東洋山山頂に変更して上り始めた。道は狭く、草むらを登山していく感じだ。距離的にはそんなでもなく、すぐに山頂に到着した。
山頂からは、360度パノラマの景色だ。14時30分だったが、夕日のような太陽に照らされた山々は絶景だった。S氏は『来た甲斐があったな』と満足げに景色を眺めていた。(動画参照)
すると突然『突撃〜〜〜〜〜〜』と叫んで、三八式歩兵銃を構えて、走りながら降りて行った。とてもついていけなかった。
飛鵝山道に出ると、香港童軍總會 基維爾訓練營というゲートがある。この先に標距柱40があり、舗装された車道を延々と歩行することになる。急ではないが、なだらかな斜面の歩行は疲れた足腰にはきつい。
標距柱41付近には 左側の石段を登るとに標高542メートルの東山の見晴台(飛鵝山觀景台)がある
。疲れていたが登って見ることにした。ここからの景色も最高だ。
左手には、さっき登ってきた東洋山が見える。真正面には白沙灣、右手には、標高585メートルの象山(MIDDLE HILL)がある。
その先には、標高602メートルの有名な飛鵝山(KOWLOON PEAK)が一望できる。
この見晴台には車で来れるのでカップルのドライブコースになっているようだった。何組かのカップルが車を止めていちゃいちゃしていた。
どうやら不倫カップルもいた。カメラを向けるといやそうな顔をしていた。
愛妻家のS氏は『けしからん!』と怒り始めた。
また我々は車道を歩き始めた。右手には標高577メートルの大老山が見える。山頂には、香港天文台 大老山気象站があった。S氏は天文台には興味がなく攻撃目標から外した。
標距柱43をすぎると、沙田坳道(SHATIN PASS ROAD)で九龍サイドで最長のトレイル、マクリホーストレイルとコースが重なる。
マクリホーストレイルとは!
マクリホーストレイルとは九龍半島を東から西に横断する 10箇所のステージからなる全長100キロメートルの難コースだ。第25代香港総督と名前をとってマクリホースと呼ばれている。
毎年11月に開催される100キロトレイルウォーカー ステージ1〜ステージ10を4人一組で48時間以内に走破するというめちゃくちゃなな大会だ。軍事教練そのものだ。
大日本愛国党のS氏は3回ほど参加して完走しているのだ。すごい!!
マクリホーストレイルの標距柱98〜100までは同じ道筋だ。トレードマークは険しい登山をイメージする1名の登山者の絵だ。
ここもなだらかな下りの車道だ。左手には、鑽石山(DIAMOND HILL)のマンションと遠くに旧啓徳空港が見える。
標距柱44の先の左手には、吊草岩(TIU TSO NGAM)の絶壁がそびえ立つ。
さらに進むと、ウィルソントレイル4の終点 沙田坳に到着だ。15時30分だった。 ここらへんいったいは慈雲山(TEMPLE HILL)と呼ばれている。
この地点にはめずらしく、パキスタン人が経営する恒益商店という食堂がある。
簡単な食事をすることができる。水などの補給も可能だ。ウィルソントレイルとマクリホーストレイルとの交差地点でもあるので、多くの登山者がここを通過するので、利用者も多そうだ。
ここで本日の軍事教練が終了ではなかった。ここから最寄のMTR黄大仙駅まで、さらに下らなければばらないのだ。しかもかなりの急な一方通行の坂道だ。30分ほど下ると 法蔵寺が出てくる。この手前のところで、着替えをした。これ以上下ると街になり適当な場所がない。
さらに一直線に車道を下ると、左手に聖母醫院という病院が出てくるのでそこを左手に進むと、黄大仙が右下手に見えてくる。
この香港で最大の道教のお寺『黄大仙』で、本日の登山の無事の報告した。
16時30分だったが境内にはたくさんの参拝者がいた。境内の隅では、将棋のようなものをしているじじいもいた。
お参りを済まし、MTR『黄大仙』から帰路についたのだった。
万歩計は42000歩を計測していた。8時半からはじめた軍事教練は8時間、約20キロの行軍だった。