2007年01月26日
香港 登山 『釣魚翁郊遊徑』 (High Junk Peak Country Trail)
大日本愛国党のS氏と『新春!軍事教練』に出かけることになった。今年初めての軍事登山だ。S氏は私が軟弱にニュージーランドを旅行している最中に、単独でちゃんころ退治に山に入り、英国軍狙撃兵の攻撃を受け、膝を負傷していた。
とうことで、S氏の膝の具合を鑑み、3、4時間の軽い軍事教練にすることにした。
コースは『釣魚翁郊遊徑』五塊田〜大廟 6.6キロメートル 3時間 だ。
九龍サイドに24コースもある郊遊路徑(Country Trails)のひとつだ。ゴルフでいうとショートコースのような感じだ。短いもので400メートルから最長6.7キロとバラエティにとんでいる。
今回のコースは、距離も時間もたいしたことはないということで、10時30分にいつものMTR『炮台山』で待ち合わせをした。
某新聞社 T編集長からの贈り物の軍帽をかぶり、10時すぎにタクシーでMTR『炮台山』にむかった。気がつくといつもと違う道を走行している。どうみてもおかしな方向だ。年老いた運転手に紙に書いた行き先を見せると、『アイヤ〜〜〜』とあわてている。どうやら勘違いしたらしい。朝からむかつく!しかもS氏との集合時間に遅刻しそうだ。ひさしぶりにプッツンした。運転手のシートをガンガン蹴って『ばかやろ〜〜〜〜』と日本語で叫んだ!
軍帽の威力もあってそうとう焦っていた。右折禁止の道を右折して、MTR『炮台山』に向けて、疾走した。かなりのスピード違反だ。乗車していて怖くなるほどだった。
目的地のMTR『炮台山』に近づくと、中央の車線から急に歩道寄りの車線にハンドルを切った。左側にはタクシーが、、、、、、、、、次の瞬間、、衝撃が、衝突だ。相手のタクシーのフェンダーミラーが飛んだ!!
急ブレーキで止まると、相手タクシーの若い運ちゃんは、飛び出してどなりまくっている。こちらの年老いたドライバーも自分が悪いのを棚に上げて怒鳴り返している。
おいおい、客の俺はどうなるんだ!!!!!!
料金を見ると55HKドル いつもなら25HKドルくらいだ。むかついたので、そのまま、とんずらしてS氏のと待ち合わせ場所に向かった。ということで、料金はタダだった。 ざまあみろ〜〜ちゃんころドライバー!!
新春早々、10分も遅刻してしまった。しかし、私の軍帽にS氏は感動して快く許してもらった。
S氏に新春の敬礼をしてMTRに乗車した。今年もちゃんころ退治の軍事教練の始まりだ!
MTR 『北角』で将軍澳線に乗車して、5駅目の『坑口』で下車した。料金は7.9HKドル、時間にして14分ほどだ。
なんだか駅名が『抗日』に見えてきた。むかつく駅名だ。S氏から、中国軍がひそんでいるかもしれないから気をつけろといわれた。
出口B2『公共運輸交匯處』を出て、左折だ。一つ目の信号を右折(横断)する。左手に『明徳邨』というマンションを見ながら直進し150メートルほど進むと大通りにぶつかるのでそこを左折だ。
ロータリーにぶつかるまでしばらく歩道を歩く。。ロータリーに到着したら、右側に横断してすぐに左に横断し、直進する。標識で言えば、清水灣・西貢方面に進む。
そして、ちょっとわかりにくいが、200メートルくらい進んだところで細い道を右折する。右折してすぐのところに、『坑口區郷事委員會』というアーチ型の門のようなものが目印だ。
そのアーチ型の門をくぐり左方向に進むと階段があるここを登り切ると、車道にでる。これが清水灣道だ。ここを右折してゆるやかな坂になっている車道をしばらく進もう。1キロほど歩くと、右手に『五塊田』というバス停が出てくる。
ここから今日のコース『釣魚翁郊遊徑』の始まりだ。
いつもの有名なコースと違って若干マイナーなコースなので、標識に従い迷わないように突撃した。
基本的に『大廟』方面の矢印に向けて侵攻すればいい。清水湾半島をほぼ上から下まで歩くコースだ。
しばらくすると、急な石段が我々を迎えてくれた。10分ほど坂を上ると、景色が開けてくる。
今日は尾根のような道を最後まで歩くことので、両側に景色が見えて気持ちいいコースなのだ。
今日のコースある標距離柱は、いかにも楽そうなハイキングのようなマークだ。しかし、それほど楽ではない。。。ということはあとで判明する。
見晴らしのいいなだらかなコースをしばらく歩くことになる。
ここはハイキングコースにマウンテンバイクコースが併設されている。このような標識がたくさんあるが、我々は『Country Trail』を選んで歩行する。
さらに見晴らしの良い道にでる。右方向はMTR『将軍澳』付近のマンション(写真左)が見える。
左方向には牛尾海に浮かぶ 牛尾洲(写真左)という小さな島も見える。すこしガスっているのが残念だ。
標距離柱C3102を過ぎると、はるか彼方に今日の最大の難関 標高344メートルの釣魚翁(写真右上)が、尖って聳え立つ姿が見える。
『え〜〜〜 あんな険しい山を登るなんて!!』とつぶやくと、S氏は『ただの山登りではない軍事教練なんだ!』と叫んだ。
昨年末に登山したシャークピークを彷彿とさせる山だ。。
標距離柱3103を過ぎると、二股に道が分かれる左側には、危険だから登山するなとの標識が出ていた。やむなく、我々は右手の道を進んだ。
右手には将軍澳工業邨(写真左)が見下ろせる。しばらく平坦な道を歩くと、眼前に釣魚翁が突然現れた。
標距離柱C3105を過ぎると、左手の斜面に大きな墓が見えてくる。そうしたら、釣魚翁に向けて、左に登っていかなければいけない。本来の『釣魚翁郊遊徑』は直進するのだが、S氏が『そんなアマちゃんコースでは、軍事教練にならん!釣魚翁に向け突撃!!!』と細い道を駆け上がっていった。
なんとか、釣魚翁 攻略のための手前の尾根に出ることが出来た。
ここからの眺めもいい。左手には『MIU TSAI TUN』(写真左)が見える。先ほどこの山の手前で危険だからということで侵入禁止の立て札が立っていたのだが、ようはここから、釣魚翁の山頂の登山が危険だから、立てられていた立て札のようだ。
左手にはのんきにグライダーを飛ばしているやつらがいた。(動画参照)
一息ついたあと、釣魚翁に突撃だ。 いきなり険しい岩の道だ。滑りやすいので気をつけよう。
その先の急坂を登ると左側は絶壁だ。あまり下の見ないようにしよう。目が回りそうだ。
そして、ようやく頂上に到着だ。山頂は、シャークピークより狭い。標高もシャークピークよりは低いのか、登ってしまえばそんなにたいへんな山ではなかった。
ここで、1時になっていたので昼食休憩をとることにした。
頂上はせまいので、少し先の岩場に場所を確保した。しかし、両側は断崖絶壁だ。風がある日は長くはいられないだろう。
岩場の眼前には清水灣が見える。とても綺麗な湾で、灣の底まで透き通って見える。香港にこんな綺麗な海があったのかと感心させられた。
大日本愛国党のS氏はなぜか、清水灣が大好きだ。家の神棚の横にも清水湾のパノラマ写真が飾られている。。
昼食後、頂上でパノラマの動画を撮影した。
S氏と下山を開始しようとすると、後から登ってきた軽装のちゃんころ6人組がやってきた。どうみても登山初心者だ。先に行かすことにしたが、いくら待っても進まない。へっぴり腰で岩に這いつくばっているのだ。
S氏は、待ちきれず『突撃!!!!!』と下山を開始した。途中でちゃんころ6人組を追い越したが、1名は手が震えたまま岩にしがみついて泣きそうになっていた。1名いた女性をサポートしているはずのデブ男は自分が転げ落ちそうで、それどころではないようだ。
我々はその難所を下山したあと、見上げるとまだ中腹で身動きが出来なくなっていた。まあ、ちゃんころだからいいだろうということで、無視して先にすすんだ。
その先に、道標のところのベンチでしばし休憩だ。けしきもまあまあだ。
その後、平坦な尾根をしばらく歩行することになる。左手には清水灣が近くに見え本当に綺麗だった。
標距離柱C3107〜3109までは、断続的に下り坂だ、石段は膝にしんどい。。
標距離柱3109 からは標高273メートルの田下山に向けて長い石段がはじまる。500メートルほど続く坂道はけっこうきつい。
この坂を登り切ると、開けた草原のようなところに出る。
景色のいい場所で休憩することにした。眼前には大廟灣が夕日に照らされて綺麗に見えた。カストロ台地のように尖った岩がごつごつとあちこちにあった。
10分間ほどの休憩でまた行軍開始だ。
進行方向の下界には、清水灣郷村倶楽部というゴルフコースが見えた。S氏は自然保護派なので、けしからんなこんなところにゴルフコースを建設してはと怒り心頭だった。
今日の最終目的地 大廟に向けて意外に急で長い石段を下った。
コースを外れて、釣魚翁を攻略したが、11時に出発して15時に、約4時間の今年初めての軍事教練は終了した。
ここで、新年の初詣をして、無病息災、大日本帝国の繁栄を祈願した。
綺麗な海岸で着替えをして、帰還するためにバス停のある『布袋澳』に向かった。
先ほど下山したところ場所を左手に進みT字路を右折して700メートルほどなだらかな下り坂の車道を進むと『布袋澳』の小さな漁村にミニバスのバス停がある。
途中振り返ると、聳え立つ『釣魚翁』が見えた。あんなところに登ったんだなと我ながら感心した。
運よくMTR『寶琳』行きのミニバスが停車していた。料金は7HKドルだった。『寶琳』は朝下車した『坑口』の1駅先にある将軍澳線の終点だ。時間にして約30分だ。
途中MTR『坑口』駅にも停車したが、終点までいってみることにした。そして新年会を二人で開催することにした。

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